【相続の準備は大丈夫!?】親が認知症になると何ができなくなる?家族が知るべき現実と備え
親が高齢になり、「もしかして認知症かもしれない」と感じたとき、多くの方が不安を抱えます。認知症は記憶力が低下するだけでなく、日常生活やお金の管理、契約行為など、これまで当たり前にできていたことが少しずつ難しくなっていきます。しかし、何がどの段階でできなくなるのかを事前に知っておくことで、家族としての備えや対応は大きく変わります。本記事では、親が認知症になると具体的に何ができなくなるのかを5つの視点から整理し、今からできる準備についても分かりやすく解説します。
1-1 記憶力・判断力の低下で起こる変化
認知症の初期症状として多く見られるのが、記憶力と判断力の低下です。最近の出来事を忘れる、同じ話を何度も繰り返す、約束を忘れるといった変化は、加齢による物忘れとの区別がつきにくい場合もあります。しかし、認知症が進行すると、「忘れている自覚」自体がなくなり、指摘されると怒ったり否定したりすることも増えていきます。
また、判断力が低下することで、状況に応じた適切な行動が取れなくなります。季節に合わない服装をする、危険な行動をしてしまうなど、日常のささいな場面で支障が出始めます。
1-2 日常会話や意思疎通が難しくなる理由
認知症が進むと、言葉がすぐに出てこない、話の内容が噛み合わないといった変化が見られます。本人は一生懸命伝えようとしているものの、家族側が理解できず、すれ違いが増えてしまいます。
この段階で重要なのは、「正そう」とするよりも「受け止める」姿勢です。否定や叱責が増えると、本人の不安や混乱を強めてしまい、症状の進行を早める原因になることもあります。
2-1 お金の管理ができなくなるリスク
認知症になると、家計管理やお金の計算が難しくなります。通帳の管理ができない、支払いを忘れる、不要なものを大量に購入してしまうなど、金銭トラブルが起こりやすくなります。
特に一人暮らしや、長年親が家計を担ってきた家庭では、家族が気づいたときには大きな問題に発展しているケースも少なくありません。
2-2 詐欺やトラブルに巻き込まれやすくなる背景
判断力の低下は、詐欺被害のリスクを高めます。オレオレ詐欺や架空請求、訪問販売など、巧妙な手口に対して「おかしい」と気づけなくなるのです。
「うちは大丈夫」と思っていても、認知症が進行すると防ぐことは難しくなります。早めに家族で情報を共有し、金融機関や警察、地域包括支援センターと連携することが重要です。
3-1 契約行為や手続きができなくなる現実
認知症になると、法律上「意思能力」が問題になります。不動産の売却、賃貸契約、保険の解約・変更など、重要な契約行為ができなくなる可能性があります。
たとえ本人が「やりたい」と言っていても、内容を理解して判断できない状態であれば、契約が無効になることもあります。
3-2 行政・金融手続きで家族が直面する壁
介護保険の申請、年金の手続き、銀行での手続きなど、家族が代わりに行おうとしても、委任状だけでは対応できない場面が増えてきます。
このときに問題になるのが、「元気なうちに何も準備していなかった」というケースです。結果として、家族が身動きが取れなくなってしまいます。
4-1 生活面でできなくなること(家事・外出など)
認知症が進行すると、料理や掃除、洗濯といった家事が難しくなります。火の消し忘れ、同じ料理を何度も作る、外出先から帰れなくなるといった危険も増えていきます。
この段階では、家族や周囲の見守りが欠かせません。
4-2 介護が必要になるサインとは
日常生活に支障が出始めたら、介護が必要になるサインです。転倒が増える、身だしなみに無頓着になる、昼夜逆転するなど、小さな変化を見逃さないことが大切です。
早めに介護サービスを利用することで、本人の負担も家族の負担も軽減できます。
5-1 認知症になる前に話しておきたい大切なこと
認知症になる前に、「どこで暮らしたいか」「財産や通帳はどうするか」「延命治療についてどう考えるか」などを話し合っておくことが重要です。
気まずさから避けがちな話題ですが、後々のトラブルを防ぐためにも欠かせません。
5-2 家族が今からできる備えと専門家の活用
任意後見契約や家族信託、見守り体制の構築など、認知症に備える方法は複数あります。状況に応じて、行政書士などの専門家に相談することで、家族に合った対策を取ることができます。
「まだ早い」と思わず、元気なうちから備えることが、親と家族の安心につながります。

