相続に必要な戸籍集めを徹底解説|手順・費用・注意点まとめ
1|相続手続きに戸籍が必要な理由とは?
相続手続きを行う際、金融機関・法務局・保険会社・役所などほぼ全ての場面で必要になるのが 戸籍謄本(除籍・改製原戸籍を含む一式) です。
これは、亡くなった方(被相続人)の 法定相続人を確定するため に必要となり、相続手続きを進めるための最初のステップとなります。
戸籍は、
- 生まれたとき
- 結婚したとき
- 離婚したとき
- 本籍地を変更したとき
など、人生のタイミングで変更されるため、1か所の役所だけで揃わないことが多い点に注意が必要です。
2|相続に必要な戸籍(必要書類一覧)
相続手続きで必要となる戸籍一式は以下のとおりです。
| 種類 | 必要性 |
|---|---|
| 被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍 | 相続人確定のため必須 |
| 相続人全員の現在戸籍 | 手続きの本人確認 |
| 相続放棄・遺言執行がある場合の関連書類 | 必要に応じて追加 |
特に 「出生から死亡まで連続した戸籍」 が揃っていないと、銀行や法務局で手続きが止まるケースが多いです。
3|戸籍を取得する方法|役所?郵送?オンライン?
戸籍の取得方法は主に3つあります。
3-1|役所窓口で取得する方法
本人または相続人であれば申請可能です。即日発行されるメリットがありますが、本籍地が遠方の場合は手間が増えます。
3-2|郵送で請求する方法
本籍地が遠い場合に便利ですが、郵送対応が遅い自治体では1〜3週間かかることもあります。
定額小為替を同封する必要があり、手間に感じる方も多いです。
3-3|オンライン(マイナンバー対応)の請求方法
一部自治体でオンライン請求が可能ですが、全国統一ではなく、対応状況が異なります。
4|戸籍収集にかかる費用の目安
戸籍の種類や自治体によって費用は多少異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
| 書類種類 | 料金目安 |
|---|---|
| 戸籍謄本 | 450円前後 |
| 除籍謄本 | 750円前後 |
| 改製原戸籍 | 750円前後 |
相続相談者の平均的な取得枚数は 8~15通 ほど。
合計すると、5,000円〜15,000円前後となることが多いです。
5|戸籍集めでよくあるトラブルと注意点
相続に関する戸籍収集では、次のようなミスがよく起こります。
✔ 戸籍が全部揃っていない
出生から死亡の間に転籍・婚姻・除籍があると、複数の役場にまたがることがあります。
✔ 遺言書があるのに戸籍収集を短縮できると思っていた
遺言書の種類や内容によっては、相続人確認のために戸籍が必要な場合が多いです。
✔ 相続人が認知・養子縁組などで想定より増えた
戸籍を集める中で 隠れ相続人 が発覚するケースも稀ではありません。
6|行政書士に戸籍集めを依頼するメリット
相続手続きが初めての方からは、
「どこの役所に請求すればいいかわからない」
「何度も役所で取り直しになった」
というご相談が多く寄せられます。
行政書士に依頼することで、以下のメリットがあります。
- 必要な戸籍の範囲と請求先を特定できる
- 相続人調査書(系図)を作成し整理してくれる
- 何度も郵送・役所に行く時間を削減できる
- 金融機関や不動産手続きにそのまま使える
7|まとめ|戸籍集めは相続手続きのスタート地点
相続手続きを進めるうえで、戸籍集めは避けて通れません。
特に本籍変更が多い場合や相続人が複数いる場合は、自分で進めると時間がかかることがあります。
戸籍収集でつまずいたり、不安がある場合は専門家に相談することで、手続きの負担を大きく減らすことができます。
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