【相続でお悩みの方は必見！】高齢の親がいる方が今すぐ確認すべき大切なことを行政書士が解説
もりやま行政書士事務所「親はまだ元気だから大丈夫」そう思っていても、高齢になると体調や判断力は少しずつ変化していきます。相続や手続きの話は縁起が悪いと避けられがちですが、いざという時に何も分からず慌てる方が非常に多いのが現実です。
高齢の親がいる方にとって、本当に大切なのは“問題が起きる前”に準備をしておくことです。本記事では、今すぐ確認しておきたいポイントを行政書士の視点から分かりやすく解説します。新年や節目のタイミングで、ぜひ一度立ち止まって考えてみてください。
１．なぜ「今」確認しておく必要があるのか
1-1 親の元気はいつまでも続かない
高齢の親を見ていると、「まだしっかりしている」「今は元気だから大丈夫」と感じることが多いでしょう。
しかし、体調や判断能力はある日突然変わることもあります。昨日まで普通に話していた親が、急に入院することも珍しくありません。
問題が起きてからでは、できることが一気に限られてしまいます。「そのうちやろう」は、実は一番危険な考え方なのです。
1-2 後回しにした結果、困るのは家族
相続や手続きの準備を後回しにした結果、
- 何をどうすればいいか分からない
- 兄弟姉妹で意見が合わない
- 手続きが進まず時間だけが過ぎる
といった状況に陥る方を多く見てきました。困るのは親ではなく、残された家族です。
２．親の財産・生活状況を把握できているか
2-1 財産の全体像を知らないケースが多い
高齢の親の財産について、どれくらい把握できていますか。
実際には、
- どこの銀行に口座があるのか分からない
- 不動産をいくつ持っているのか知らない
- 借金や保証の有無が不明
というケースが非常に多くあります。
財産の把握は、相続の第一歩です。
2-2 通帳・名義・契約の整理は必須
通帳や印鑑、保険証書、各種契約書の保管場所を把握しておくことも重要です。
名義が昔のままになっている不動産や、内容を理解していない契約が残っていることも少なくありません。
これらは、相続時だけでなく、親の生活を支えるうえでも大切な情報です。
３．相続や遺言の話ができているか
3-1 話しにくいからこそ早めが大切
相続やお金の話は、親子であっても切り出しにくいものです。
しかし、話せるうちに話しておくことが、家族全員の安心につながります。
新年や帰省のタイミングなど、穏やかな時期をきっかけに、少しずつ話題にしてみることをおすすめします。
3-2 遺言書がある・ないで大きく変わる
遺言書があるかどうかで、相続手続きの負担は大きく変わります。
遺言がない場合、相続人全員での話し合いが必要となり、思わぬトラブルに発展することもあります。
遺言は「財産が多い人だけのもの」ではありません。家族への思いや配慮を形にする大切な手段です。
４．判断能力があるうちに備えること
4-1 認知症になるとできなくなる手続き
認知症などにより判断能力が低下すると、
- 遺言書の作成
- 契約の変更
- 財産の整理
といった手続きが原則できなくなります。
その結果、家族が何も決められず、長期間困ることになります。
4-2 元気な今だから選択できる準備
判断能力がしっかりしている今だからこそ、選択肢があります。
将来の不安を減らすためにも、「まだ早い」ではなく「今だからできる準備」を意識することが大切です。
５．不安を感じたら行政書士に相談を
5-1 家族だけで抱え込まない
相続や将来の話を、家族だけで進めようとすると感情が絡み、話が進まないことも多くあります。
第三者である行政書士が入ることで、冷静に整理できるケースは少なくありません。
5-2 早めの相談が安心につながる
行政書士への相談は、「何から始めればいいか分からない」段階で構いません。
早めに相談することで、無理のない準備ができます。
高齢の親がいる方は、ぜひ一度、身の回りの状況を確認してみてください。それが、家族全員の安心につながります。
